「米は毎年植え替えるもの」は変わるかもしれない――稲の多年生化への鍵を発見
「米は毎年植え替えるもの」は変わるかもしれない――稲の多年生化への鍵を発見 / Credit:Resetting of a tandem microRNA156 enables vegetative perennial growth in rice
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「米は毎年植え替えるもの」は変わるかもしれない――稲の多年生化への鍵を発見 (3/3)

2026.03.21 21:00:39 Saturday

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「長生きする米」を実際につくりだすことに成功した

通常のイネは1年で死んでしまいますが、今回の研究で作られたイネはそうではありません
通常のイネは1年で死んでしまいますが、今回の研究で作られたイネはそうではありません / Credit:Resetting of a tandem microRNA156 enables vegetative perennial growth in rice

研究者たちは次に、この仕組みを普通の米でも再現しようとしました。

そこで、野生イネに見つかった若返りの仕組みを交配で取り込み、さらに地面を這うように広がる性質も組み合わせました。

すると、できあがった稲は見た目も育ち方も野生イネにかなり近づきました。

枝が横に広がり、節から新しい根を出しながら、イチゴのように増えていったのです。

論文では、この特別な稲を「類野生稲」と呼んでいます。

この類野生稲は、海南島の温暖な試験環境で少なくとも二年以上生き続けました。

普通の米なら一度の収穫で終わるところを、この稲は成長をくり返したのです。

ここまでくると、「一度植えたら何度も収穫できる米」という未来像も、ただの空想ではなくなってきます。

ただし、ここですぐに「毎年植えなくてよい理想の米が完成した」とは言えません。

少なくとも今回の系統では、新しく伸びた多くの枝がうまく実をつけませんでした。

長く生きることと、毎年しっかり収穫できることは、まだ別の問題なのです。

それでも、この研究が大きな意味を持つことは変わりません。

一年で終わる米を、何年も収穫できる作物へ変えていくための手がかりが、かなり具体的な形で見えてきたからです。

もし改良が進めば、田植えや耕作の負担を減らし、米づくりの姿そのものを変える可能性があります。

土を何度もいじる回数が減れば、環境への負担を軽くできる可能性もあります。

しかも、この仕組みは米だけの話で終わらないかもしれません。

研究チームは、似た仕組みがほかの穀物にも関わる可能性を見ています。

この研究は、その第一歩としてとても興味深いものです。

米は毎年植え替えるもの――そんな常識は、これまであまり疑われてきませんでした。

ですが今回の研究は、その当たり前が、じつは変えられるかもしれないことを示しています。

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「米は毎年植え替えるもの」は変わるかもしれない――稲の多年生化への鍵を発見 (3/3)のコメント

あれ?

稲って、日本の品種を含めて基本的に多年生じゃなかったの?
だから日本でも暖かい地域だと刈株から再生してもう一度稔るよね?

この記事ミスリードじゃないですか?

    ゲスト

    基本的に熱帯・亜熱帯産の植物なので、東南アジアだと同じ株を使った2期作、3期作が行われてますね。

    ゲスト

    二期作と多年草化は似てるようですが違いますよ。
    二期作は寒さで枯れるまでひこばえを刈り取る農法のことを指しますが、寒さにあたればやがて死滅します。
    多年草化した稲は死滅したかにみえた株から春になると芽が出て、分げつが100本に迫る勢いで成長しますので全く既存の稲とは異なる姿へ変貌します。このサイクルを数年繰り返しやがて死滅します。
    日本でも成功例はあります、神奈川県の本田氏が有名ですね。

ゲスト

毎年植え直すのは一見非効率に見えますが、更地にしてやり直すのは作業性からいうと相当なメリットがあります。雑草や害虫の駆除、病原菌密度の希釈、施肥の均一化など土壌改良、これらが迅速かつ同時に可能です。稲に限らず、一年草による畑作が何故これ程に広大なのか、その理由はこうしたところにあると思います。

ゲスト

実家が米農家で、稲を刈り取った後、切り株から新芽が伸びてくるのは普通だったので、それほど驚きは無いかな。この新芽を越冬させた事が無いのでどんな米が取れるかまでは見たことないですが、実験してみたら面白かったかもしれませんね。

    ゲスト

    本文切り抜き
    「まるで収穫後に「第二の人生」が始まったような伸び方です。
    しかもこの株では、一度は花をつける方向に進んだ芽が、再び葉や枝を伸ばす方向へ戻っていました。
    これは、卒業式を終えたあとに、なぜかまた新学期が始まるようなものです。」

    川勝さんの記事好きだったんですが、ある時期からこういう無駄にわかりにくい比喩が増えましたね。
    多分ChatGPT由来の表現かな?

    ひどくわかりづらいです。また読むテンポも落ちます。やめたほうが良いですよ。

ナナ

1度刈った稲から再度収穫するのはもう日本でもしてますよ
数年は無理ですけど

普通に

再生二期作ありますけど、

ゲスト

管理が長く続いたら負担が増えるだけでしょ
木なら殺虫剤の管理だけで済むかもしれないけど
稲じゃ簡単に荒らされちゃうし、品質管理も大変

ゲスト

再生二期作(水稲の収穫後の株から発生するひこばえを活用した栽培)については、一部の生産現場で既に実践例が見られます。しかし、一般的には一回目に比して二期目の収穫量は減少し、食味等の品質も低下する傾向にあるのが現状です(実食の限りでは、感覚的な差異は極めて個人的には微細なものに留まりますますが)。
 
ここで議論の余地があるのは同年での再生二期作の追究ではなく、次年度以降も同等の品質を維持し得る「多年性的性質」を備えた品種の開発です。もし、経年的な品質劣化を克服した定着型の品種が確立されれば、既存の栽培体系との有効な棲み分け、あるいは新たな農業モデルとしてのポテンシャルを有していそうですね。

ゲスト

ひこばえでの二期作はもうやってなかったっけ?
地域を選べば普通にできるという話…昔もやってたはず
害虫防除と病気が問題になる気はする あと施肥

ゲスト

ひこばえを刈り取る二期作と多年草化は似てるようですが違いますよ。
多年草化とは遺伝子の変化なのか、全く異なる姿へ変貌します。
二期作とはいえ寒さにあたれば死滅しますが、多年草化した稲は冬枯れたように見えますが春になると株から芽を出し勝手に成長を始め、数年間そのサイクルを繰り返します。
また多年草化した稲株は分げつが百本に迫る勢いになります。日本でも成功した事例はあり、研究者として神奈川県の本田氏が有名です。
基本的には冬を越せる環境、品種の選定が大切で、そのメカニズムを紐解く前に氏は亡くなりました。

ゲスト

文盲しかおらんのか?w
多年生つってんだから同一株から毎年収穫し続けるって事だろ。

ゲスト

多年草と書けばいいものを果樹に例えるのはわかりにくいとおもいます。ひこばえが実を付けているのはよく見かけます。それと今回の研究の違いなど解説していただけてたらおもしろかったと思います。わかりやすく説明されようとしてかたとえ話が多いですが、いまいちピンときませんでした。

ゲスト

農機具も作り直しだな

ゲスト

ブルーベリーは普通に木だけど。
ちゃんと調べてから書いて欲しい。、

鈴木

日本のイネは、多肥栽培に適化させた品種改良が進んでいますので、多年草のような栽培での人件費削減を収量減が上回ってしまいそうです。追肥するなら余分な人件費が発生しそうです。
また、イネと畦畔を世代交代しながら行き来する食害昆虫は、通年でイネが生い茂っていれば、さぞかし喜びそうに見えます

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