走るより効く?「空気イス」が血圧を下げる
CCCUの研究は、運動と血圧の関係を幅広く比較したメタ分析です。
メタ分析とは、複数の研究結果をまとめて全体の傾向を調べる手法で、医学研究の中でも信頼性の高い方法として知られています。
この研究では、270件のランダム化比較試験、合計1万5827人分のデータが分析されました。
比較対象となったのは、有酸素運動、筋力トレーニング、高強度インターバルトレーニング、複合運動、そして「アイソメトリック・エクササイズ」です。
アイソメトリック・エクササイズとは、体を大きく動かさず、筋肉に力を入れた状態を保つ運動のことです。
代表的なのが、「プランク」や壁に背中をつけて座るような姿勢を保つ「ウォールシット(ウォールスクワットと呼ばれることもある)」、いわゆる“空気イス”です。
まず大前提として、この研究ではどの運動でも血圧を下げる効果が確認されました。
ただし、その効果の大きさには違いがありました。
収縮期血圧、いわゆる上の血圧で比べると、有酸素運動では平均約4.5mmHgの低下だったのに対し、アイソメトリック・エクササイズでは約8.2mmHgの低下が見られました。
単純に見ると、かなり大きな差です。
さらに、各運動の効果を順位づけした分析でも、アイソメトリック・エクササイズはもっとも高い評価となりました。
つまりこの研究では、「血圧を下げる」という点に限れば、走ることや激しく動くことよりも、姿勢を保つだけの運動の方が有力だったのです。
中でも特に目立っていたのが、空気イスです。
この運動では、収縮期血圧が平均10mmHg以上低下していました。
必要とされた運動量も、極端に多いわけではありません。
研究でよく用いられていたアイソメトリック・エクササイズの方法は、2分間の姿勢保持を4回、これを週に3回ほど行うというものです。
これまで「血圧を下げるには、まず走ること」というイメージを持つ人は少なくありませんでした。
しかしこの結果は、血圧対策においては「たくさん動くこと」だけが正解ではないことを示しています。
では、なぜ「動かない運動」が高血圧の改善に効果的なのでしょうか。


























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