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Credit:Generated by OpenAI’s DALL·E,ナゾロジー編集部
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火星の重力は人体にどんな影響を与えるのか (2/2)

2026.04.30 21:00:15 Thursday

前ページ火星では筋肉が弱くなる?「軽い重力」がもたらす異変

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「0.67G」がカギになる――火星では足りない重力

では、どの程度の重力があれば筋肉は維持できるのでしょうか。

実験のもうひとつの重要な結果は、「0.67G」という値でした。

この重力環境では、筋肉量だけでなく筋力や機能もほぼ完全に維持されていたのです。

つまり、筋肉を守るためには「地球の約3分の2程度の重力」が必要である可能性が示されました。

これは火星探査にとって重大な意味を持ちます。

火星の重力は約0.38Gであり、このしきい値を大きく下回っています。

つまり、火星に長期間滞在すると、筋肉の機能低下が避けられない可能性が高いのです。

こうした結果は「どうやって人間を健康なまま火星に送り、そして帰還させるか」という課題に直結しています。

たとえば、宇宙船内部で回転によって人工的に重力を生み出す構造――NAUTILUS-Xのような設計――が、現実的な解決策として再び注目されています。

火星は遠い世界ですが、その環境は決して人間に優しくありません。

今回の研究は、「火星に行けるか」ではなく、「火星で健康を保てるか」という、より本質的な問題を浮き彫りにしました。

軽すぎる重力の中で人間の体は確実に変わっていきます。

その変化にどう対抗するかこそが、未来の火星探査の成否を分ける鍵になるのです。

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