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psychology

悪口をよく知っている人ほど、実は「言語能力が高い」傾向 (2/2)

2026.05.11 07:00:49 Monday

前ページ「悪口が多い人は語彙が少ない」は本当なのか?

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悪口をよく知っている人の「性格特性」とは?

さらに別の実験では、126人の学生を対象に、性格特性との関係も調べられました。

その結果、タブー語を多く挙げられる人は、ビッグファイブ性格特性のうち「神経症傾向(ネガティブな思考や感情が起きやすい性格)」や「開放性(好奇心が強く、新しいものに積極的である傾向)」と正の相関を示し、「協調性」や「誠実性」とは負の相関を示しました。

これは、感情反応が強い人や、新しい表現に開かれた人ほどタブー語を思い出しやすく、協調性や慎重さが高い人ほど少なめになる傾向があるということです。

また、男女差は大きくありませんでした。

男性と女性が挙げたタブー語の上位語は非常によく似ており、少なくともこの課題では、女性が特に罵り言葉を知らない、あるいは男性だけが多く知っているという結果にはなりませんでした。

重要なのは、ここでいう「悪口」には、特定の集団を傷つける差別的な中傷語よりも、感情の爆発として使われる一般的な罵り言葉が多く含まれている点です。

実際、参加者の回答は少数の一般的なタブー語に集中しており、特定集団を標的にした差別・中傷語は比較的少なかったとされています。

つまり、この研究は「差別語をたくさん知っている人ほど言語能力が高い」と言っているわけではありません。

示されたのは、タブー語もまた人間の語彙体系の一部であり、それを多く思い出せる人は、一般的な語彙を取り出す能力も高い傾向があるということです。

悪口や罵り言葉は、上品な言葉ではありません。

しかし、それらを知っていること自体は、言葉を知らない証拠ではなく、むしろ語彙の広さを映す一面だったのかもしれません。

もちろん、心の中に言葉があることと、それを実際に誰かへぶつけることは別です。

豊かな語彙は、相手を傷つけるためではなく、感情をより正確に扱うためにこそ使いたいものです。

言葉の引き出しが多い人ほど、その中からどの言葉を選ぶかが、より大切になるのです。

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