交代勤務は脳にどんな影響を与えるのか?
私たちの体には、昼に活動し、夜に眠るためのリズムが備わっています。
いわゆる体内時計です。
ところが、夜勤や交代勤務では、このリズムがたびたび乱されます。
夜に働き、昼に眠る生活が続くと、睡眠の質が下がったり、疲労が抜けにくくなったり、気分や集中力に影響が出たりすることがあります。
これまでの研究でも、交代勤務は睡眠の乱れや認知機能の低下、代謝に関わる健康問題などと関連する可能性が指摘されてきました。
ただし今回の研究が直接調べたのは、病気の発症ではなく、脳MRIで見える構造の違いです。
研究チームは、英国の大規模医療データベース「UKバイオバンク」を用いて、交代勤務者と非交代勤務者の脳MRIデータを比較しました。
対象となったのは、脳MRIを受けており、がん、脳卒中、心臓発作などの重大な既往がなく、健康状態を少なくとも「普通」と評価し、フルタイムまたは自営業で働いていた1万4198人です。
このうち、交代勤務者は2122人、非交代勤務者は1万2076人でした。
研究では、「常に」「たいてい」「時々」交代勤務をすると答えた人を交代勤務者として扱っています。
そして、脳の各領域の体積や、神経線維が多く集まっている白質の微細な状態をMRIで解析しました。
その結果、交代勤務者では、非交代勤務者に比べて、左扁桃体と右視床の体積がわずかに小さいことが分かりました。
さらに、交代勤務の頻度が高い人ほど、左扁桃体の体積がわずかに小さいという関係も確認されています。
ただし、この差は非常に小さいものであり、結果の解釈には注意が必要です。
より詳細な結果は次項で見ていきましょう。




























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