人工甘味料の常用者では、甘味に対する「脳の反応」が異なる
研究者たちは当初、空腹時には体がエネルギーを求めるため、カロリーを含む砂糖の溶液が特に好まれると予想していました。
ところが実際には、好感度は全砂糖、半砂糖、ゼロ砂糖のすべてで、満腹時より約0.47~0.70ポイント高くなりました。
つまり、空腹は砂糖だけを特別に魅力的にしたのではなく、甘さという感覚そのものの魅力を高めたのです。
これは、舌で感じる甘味にはすぐ反応できる一方、砂糖を飲んだ後に生じる代謝信号が評価へ影響するまでには、より時間が必要だからかもしれません。
心電図でも、空腹時には心拍間隔が短くなり、心拍数が平均で約0.82~1.03回/分上昇しました。
空腹時に甘味を味わうと、満腹時より生理的な覚醒がわずかに強まった可能性があります。
一方、脳活動では、人工甘味料の常用者において、左背外側前頭前野付近の血液中の酸素の変化が砂糖常用者より大きくなりました。
この領域は、注意の配分や判断、食行動の自己調整などに関わります。
そのため、人工甘味料の常用者では、甘味の評価において、注意や食行動の調整といった自制的な認知処理が、より強く働いていた可能性があります。
ただしこの結果だけでは、人工甘味料によって自制心が鍛えられたと結論することはできません。
もともと食事管理への意識が高い人ほど、人工甘味料を選んでいた可能性もあるからです。
また参加者は30人と少なく、脳活動を分析できたのは21人だけで、有意差が確認されたのも8つの測定チャンネルのうち1つでした。
女性が多いこと、食習慣が自己申告であること、実際の食品ではなく単純な甘味溶液を使ったことも今回の研究の限界です。
それでもこの研究は、空腹になるとカロリーの有無を問わず甘味の魅力が増すこと、そして人工甘味料の習慣と甘味を評価する前頭前野の働きに関連がある可能性を示しています。



























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