ゾウも「ハモる」―仲間の低い声を真似ると判明
ゾウも「ハモる」―仲間の低い声を真似ると判明 / ※画像はイメージです。Credit: Generated by Codex (gpt-image), ナゾロジー編集部
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ゾウも「ハモる」―仲間の低い声を真似ると判明

2026.10.04 09:55:00 Sunday

家族で出かける前、誰かが「そろそろ行くよ」と声をかけると、あちこちから「はーい」と返事が重なることがあります。

実はゾウの群れにも、何頭もの声が重なり合う「合唱」のような場面があります。

ゾウは「ランブル」と呼ばれる低くうなるような声で、仲間と連絡を取り合っているのです。

ところがこれまでの研究の多くは1頭ずつの重ならない声に注目しており、合唱そのものに目を向けた研究は多くありませんでした。

そこで、ゾウの声を研究する団体「エレファントボイス(ElephantVoices)」などの研究者らによるチームは、ゾウの合唱を機械学習で分析しました。

ゾウたちが声を重ねるとき、その声の中では何が起きているのでしょうか。

研究内容の詳細は2026年10月1日に『Scientific Reports』にて発表されました。

Scientists are decoding elephant rumble calls, including ‘greetings’ and ‘coos’—hear them (Scientific American) https://www.scientificamerican.com/article/scientists-are-decoding-elephant-rumble-calls-including-greetings-and-coos/
Social context information and acoustic convergence in elephant vocal choruses https://doi.org/10.1038/s41598-026-68525-3

「アイドリング中のトラック」のような低い声

「アイドリング中のトラック」のような低い声
「アイドリング中のトラック」のような低い声 / ※画像はイメージです。Credit: Generated by Codex (gpt-image), ナゾロジー編集部

ゾウの声といえば、ラッパのような鳴き声を思い浮かべる人が多いでしょう。

しかしランブルはそれとはまったく違い、うなり声や雷のように低い音です。

研究チームの一人である行動生態学者のミッキー・パルド氏は、その声を「アイドリング中のトラックのエンジン」のようだと表現しています。

ランブルの出し方にはいくつかのパターンがあります。1頭だけが鳴く場合、何頭かが交互に鳴き合う場合、そして何頭もの声が同時に重なる「合唱」です。

ただし、こうした声が何を意味しているのかは、長いあいだ謎でした。

今回チームは、ケニアのアンボセリ国立公園にすむアフリカゾウのランブルについて、数百本の録音を分析しました。

録音には、子ゾウに向けた「クー」、離れた仲間に呼びかける「コンタクト」、群れが動き出す前の「レッツゴー」、休息や食事中の「ケイデンス」、そして2種類の「あいさつ」など、さまざまな場面の声が含まれていました。

そして多くの録音には、何頭もの声が入り混じった「合唱」がとらえられていました。

分析には機械学習(コンピューターに大量のデータを学ばせて判断させる方法)が使われました。

チームが調べたのは、入り混じった合唱から「ゾウたちがどんな場面にいるのか」を読み取れるのか、そして重なった声どうしがどんな関係にあるのか、という点です。

次ページ声を重ねたゾウたちに起きていた「ある変化」

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