乳を飲む仕組みはさらに昔から受け継いだものだった

別々の道で同じ喉にたどり着いたのか、それとも同じ祖先から受け継いだのか?
研究チームは、受け継いだほうだと考えています。
遠い枝どうしが同じ部品を同じように組み合わせて持っているなら、枝分かれする前から持っていたと考えるのが、いちばん無理のない説明だからです。
論文によれば、乳を吸い、飲み込むための喉の柔らかい組織は、メガカウダの仲間と哺乳類が枝分かれする前の共通の祖先の段階で、すでに生まれていました。
つまり、世界で最初に乳を吸える喉を持った動物は、メガカウダよりさらに昔にいたことになります。
論文は、哺乳類の喉が部品を一つずつ入れ替えて少しずつ変わったのではなく、口から喉にかけての骨や筋肉が連動して作り替えられたのだと述べています。
この喉は、赤ちゃんのためだけの道具でもありません。
赤ちゃんのころに乳を吸う喉は、大人になると、水を飲み、かみ砕いた食べ物を食道へ送る喉になります。
羅氏は「哺乳類は、植物であれ肉であれ、かんだあとは皆、同じ効率的で楽な方法で飲み込みます」と述べています。
さらに羅氏は、この飲み込む仕組みが共通の土台になったことで、哺乳類の仲間はそれぞれの食べ物に合った歯を発達させ、肉食、昆虫食、草食、雑食と、さまざまな食べ物へ広がっていけたとみています。
かみ砕いたあとの飲み込み方が皆同じなら、あとはかみ砕く歯さえ食べ物に合わせればよい、というわけです。
ただし、肝心の乳については、乳腺も乳そのものもこの化石には残っておらず、メガカウダの母親が乳を与えていた証拠までは、骨からは得られません。
それでも、今の哺乳類の赤ちゃんが乳を飲むのに使うのと同じ喉の仕組みを、メガカウダが持っていたことは、骨の形がはっきり示しています。




