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あなたの目になります。「視力」を提供できるスマホアプリ『Be My Eyes』で目の不自由な人が救われるかも

2018.11.15 Thursday

Credit: Be My Eyes

多くの人がスマホを持つこの時代に、目の不自由な人にとって画期的なアプリが存在していることをご存じでしたか?

無料アプリである “Be My Eyes” は、視覚障害者と健常者のボランティアをスマホによってリアルタイムで結びつけ、「視力の貸し借り」を仲介しようといったコンセプトのもとにデザインされたものです。

Be My Eyes によってつながった両者は、スマホのカメラを通じてコミュニケーションをとることができます。つまりこのアプリでは、カメラのレンズがボランティアの「目」となり、視覚障害者がリアルタイムで抱える問題を解決してあげられるのです。これにより、彼らが道路の標識やミルクの賞味期限を心配することはなくなります。

このアプリの発起人であり、自らが視覚障害者でもある Hans Jørgen Wiberg 氏は、2012年にこのサービスのアイデアを思いつき、その3年後にリリース。今では1,786,051人の健常者ボランティアと、103,692人の視覚障害者がアプリに参加しています。

Wiberg氏は、視覚障害者はたいていのことは健常者と同じようにこなし、ふつうの暮らしを送ることができていますが、ときに簡単なライフイベントでつまずいてしまうことがあると言います。たとえば、「高いセーターを正しい方法で洗いたいとき」などには戸惑ってしまうことがあるのです。

こういったイベントに対して隣人の助けを借りることは気が引けるものであり、Be My Eyes が活躍するのはまさにこのようなタイミング。単にアプリを起動するだけで助けが得られるので、待ち時間もありません。

登録画面ではまず、自分が「どちらの立場」かを選択する

Be My Eyes は日本、日本語を含めた150カ国180の言語に対応しています。国連の調査によれば、目の不自由な人の90%が低所得のエリアに居住しているとのこと。そのためWiberg氏は、このアプリを発展途上の国に広めていくことに注力しています。

またWiberg氏は「このアプリで助かっている人が誰なのか分からなくなる」と語ります。それはつまり、ボランティアのほうが、こんなに簡単な方法で誰かの人助けができることに大きな喜びを感じているということなのです。

こうしたボランティアを通して、あなたの中にも何か大きな「気づき」があるかもしれません。このアプリのコンセプトに共感した方はぜひ、あなたの「目」を困っている誰かに貸してみませんか?

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via: thenextweb / translated & text by なかしー

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