■「楽しいこと」を多く思い出すほど、つらい出来事から立ち直る「レジリエンス(回復力)」が鍛えられることが明らかになった
■レジリエンスは、私たちが生まれながらに持っているものではないため、自ら築き上げ、改善していくことが重要である
■ 西洋の子どものおよそ半数が、うつを引き起こしてしまうストレスフルな体験をしているため、大人のサポートが必要不可欠である
ケンブリッジ大学の研究者らが10代を対象とした研究において、「楽しかったこと」を思い出すと精神的なショックから立ち直る回復力が鍛えられ、後の人生においても「うつ」の症状を予防することができると明かしています。
A Systematic Review of Amenable Resilience Factors That Moderate and/or Mediate the Relationship Between Childhood Adversity and Mental Health in Young People
https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fpsyt.2018.00230/full
「幸せ探し」がレジリエンスを高める
研究者らは、1990年代に収集された427名の若者たちのメンタルヘルスに関するデータを再分析することで、この結論に達しました。参加者の平均年齢は14歳でしたが、すべての者がそのバックグラウンドから、「うつ」のリスクにさらされているとされていました。
参加者は実験の中で、直近のネガティブなイベントについての質問に答えたり、「幸せ」な瞬間を思い出すことを求められました。また、参加者はコルチゾールによってストレスレベルを測定するために、全員朝に唾液のサンプルを提出しています。
そうして集められたデータを総合することで、研究者らは「幸せな瞬間」をより多く思い出せた参加者ほど、ネガティブな思考が少なく、コルチゾールのレベルも低かったことを突き止めました。楽しかったことを思い出すといった行為が、うつに対するレジリエンス(回復力)を高めたことが考えられるのです。