■全人口の10%が悩んでいる「不眠症」には、5つのタイプがあり、それによって適切な治療法も異なる
■また、うつ病発症リスクもタイプによって異なり、もっとも危険なのは「高ストレスかつ低幸福度」のタイプ1である
■5つの不眠症タイプは、時間の経過によって変わらず、一生を通して同一であるため、自分にあった最適な療法を見つけることが効果的である
現在、全人口のおよそ10%が悩まされているという「不眠症(insomnia)」。「なかなか寝付けない」という点では一致しているものの、実は個人によってタイプが異なり、それに見合った治療をしなければまったく効果もないのです。
今回、オランダ神経科学研究所がおこなった調査によると、「不眠症」には大きく分けて5つのタイプがあるとのこと。この違いによって、うつ病の発症リスクも大幅に変わってくるのです。研究の詳細は、1月7日付で「The Lancet Psychiatry」上に掲載されています。
https://www.thelancet.com/journals/lanpsy/article/PIIS2215-0366(18)30464-4/fulltext
オランダの研究チームは、4000人以上を対象にオンライン調査を実行。対象者には、「不眠症のレベル」や「睡眠習慣」「個人の性格特性」に関する質問に答えてもらっています。すると、対象者の内、およそ2000人が、多かれ少なかれ不眠症状を患っていることが分かりました。
詳細な分析の結果、不眠症状を持つ対象者は、以下に示す5つのタイプのいずれかに当てはまっていることが判明しています。(項目内の「高レベルのストレス」とは、心配や不安といったネガティブな感情・苦痛レベルが高いことを示します。)