■アルコールや薬物中毒者が見る、飲酒や薬物を摂取する夢は回復の兆候である
■起きて夢だと認識した時、夢の中で感じた罪悪感が安心感に変わることが理由
■回復するにつれて、飲酒や薬物を摂取する夢を見る頻度が減少する
お酒をやめたいのに、やめられない。中毒はとても恐ろしいもので、いったん抜け出せなくなると、乗り越えるには大変な努力が必要です。中毒から回復すると、人の意識にはどのような変化が起こるのでしょうか。
マサチューセッツ総合病院(MGH)回復研究所が、Journal of Substance Abuse Treatmentの1月号で、アルコールや薬物中毒者が見る「飲酒や薬物を摂取する夢」は、回復の兆候であることを発表しました。
http://dx.doi.org/10.1016/j.jsat.2018.10.005
アルコールや薬物中毒者がみる飲酒や薬物の夢は、回復の兆し
これまでも、中毒患者が回復期になるとアルコールや薬物の夢を見るという説は存在していました。しかし根拠がなかったため、◯◯氏率いる研究所は、これを証明するための実験を行いました。
まず、深刻なアルコールや薬物の中毒を乗り越えた2,000人以上を対象に、夢に関する調査を行いました。すると、3分の1の対象者が、回復してきた頃、アルコールや薬物を再び摂取する夢を見たと報告しました。また、回復するほど、このような夢を見る頻度が減っていくという結果も出たのです。