罪悪感が安心感へ変わる
それでは、一体夢と中毒にどんな関係があるのでしょうか?
一般的に、アルコールやヘロイン、コカイン、大麻などの薬物中毒者は、同じパターンの夢を見ると言われています。
中毒の要因を摂取する夢を中毒者が見ると、目覚めるまでの間、中毒者は自己不信に陥り、恐怖や罪悪感、後悔でいっぱいになります。しかし夢であることがわかった瞬間、感じていた負の感情が安心感に変わるのです。
そして回復するにつれて、これらの夢を見る頻度が減っていきます。そしてだんだんと身体と心が徐々に禁欲生活に順応していき、心理的な不安が消えていくのです。
研究者いわく、中毒者が回復に向かっているときの睡眠は大きな変化をもたらすため、夢は「治癒過程と脳の安定」を示している可能性があると説明しています。
夢が私たちの深層心理を示しているという考えは、とても興味深いことです。夢を通して患者本人が回復していることに気がつけば、治療に取り組む意欲も増します。そうすれば家族などの身近な人々も救われるかもしれませんね。