「テクノロジーの発達」も1つの要因
また、データからは「男女」の間にも数値に大きな違いがあることが分かります。過去にはほとんどこの差は報告されていませんでしたが、2008年ごろから数値が開き始めたとのことです。
これについてもいくつかの説がありますが、Twenge教授は、不景気の影響で若い男性の失業が増えたことを1つの要因として挙げています。つまり、失業と安定した恋愛関係の間には関連があるということです。
調査では仕事のないアメリカ人の54%が安定した関係のパートナーを持っておらず、これは仕事をしている人の32%という数値を大幅に上回るものです。
また、若い男性のほうが女性よりも両親とともに暮らしているケースが多いことも1つの要因として挙げられます。たとえば2014年の調査では、米国における18~34歳の男性のうち、35%が実家で暮らしていることを明かしており、これは、同年齢の女性の29%といった数値を上回っています。
最後に挙げられる要因は「テクノロジーの発達」です。Twenge教授は「20年前と比べて、夜10時における行動の選択肢は大幅に増えました。ビデオストリーミング・サービスやSNS、ゲームだけでなく他にも多くのやるべきことがあるのです」と語っています。
どの要因も納得のいくものであるだけに、これにより人類が衰退していかないかが少し心配ですが、この傾向も現代社会の「多様性」を示す1つの指標なのかもしれませんね。