
■ブラックホール撮影の成功に大きく貢献した女性がいた
■ケイティ・バウマンさんは、ブラックホール画像化のためのアルゴリズムを作成
■アルゴリズムは、画像化のために集めた多くのデータ間のギャップを埋めることができる
世界を席巻した、ブラックホールの撮影成功のニュ−ス。「そんなにすごいの?」と思う人もいるかもしれませんが、研究者によると「月面上のミカンをスマホで撮影するようなもの」なんだとか。
そんな成功に、大きく貢献した1人の女性がいます。

イベント・ホライズン・テレスコープ(EHT)のプロジェクトに参加した、カリフォルニア工科大学コンピュータサイエンス助教授のケイティ・バウマンさん。ブラックホール撮影に欠かせない、アルゴリズムの開発に携わった1人です。
しかもケイティさんが開発を始めたのは3年前で、まだマサチューセッツ工科大学の大学院生だったときのことなんだとか。彼女は一体どのような活躍をしたのでしょうか。
アポロ計画の科学者と共演?お茶目な一面も
ケイティさんは1989年5月9日生まれ。昔からとても几帳面で真面目だったそう。高校当時の担任であるフィル・ピュージーさんは「非常にテキパキとしたしっかり者で、ノートを見ても驚くほどの細かさでメモが取られていました」と話しています。
その後も順調にキャリアを重ね、今回のプロジェクトに抜擢されるまでに。そんなケイティさんを一躍有名にした写真がこちらです。
Left: MIT computer scientist Katie Bouman w/stacks of hard drives of black hole image data.
Right: MIT computer scientist Margaret Hamilton w/the code she wrote that helped put a man on the moon.
(image credit @floragraham)#EHTblackhole #BlackHoleDay #BlackHole pic.twitter.com/Iv5PIc8IYd
— MIT CSAIL (@MIT_CSAIL) April 10, 2019
左側がケイティさんで、ブラックホールのデータが入ったハードディスクを山積みにしています。そして右側がアポロ計画を支えた科学者マーガレット・ハミルトンで、同じようにアポロ計画に関するデータを鬼のように積み上げています。
偉大な宇宙計画に関わった2人の科学者が、まるで世代を越えてリンクしたようですね。そのお茶目な笑顔には何か似たものを感じます。