医療分野で活躍するナノロボット
ナノロボットは1996年にロバート・フレイタス氏が考え出したもので、すでに医療分野では注目株。最近では目的の臓器に薬を運ばせる「ドラッグデリバリーシステム」や、眼球内で泳ぐナノロボットも開発されています。
さらに治療機器を小さくできることから、荷物が限られる宇宙旅行での利用も考えられています。ただナノロボット以外でB/CIシステムに残された課題は、電波を体の外で受け取る方法です。ナノロボットがクラウドにアクセスするためには分厚い頭の骨を電波が通過する必要があります。
考えられる方法は「磁気電気ナノ粒子」を使って電波を増幅することです。この「磁気電気ナノ粒子」を使った方法は、すでにマウスでは成功しています。ナノ粒子をマウスの尻尾に注射して脳まで届け、脳でナノ粒子が発した電波を体の外で受信できたのです。ここまできたらSFチックな単なるアイデアではなく、近い未来に実現しそうな気がしてきますね。
頭に生えたアンテナで電波のやり取りを行うキャラクターを時々みかけますが、目に見えないナノサイズの装置をゴックンと飲み込むだけで、世界中の情報にアクセスできる日は近そうです。