菌はどうやって生きているの?

生き物はみんな化学反応によって生きるためのエネルギーを手に入れている。植物は光合成を行うが、これも化学反応の一種だ。
しかし、菌類は植物に似ているが光合成はできない。そこで彼らは有機物との化学反応で生きるためのエネルギーを手にしている。それがいわゆる腐食である。
菌類は地上で最も古い生き物の1つだ。調査によれは10億年前から存在していたという。そんな彼らの行う化学反応は自然界には多大な恩恵をもたらしている。植物に大切な土中のミネラルなども菌が鉱物と反応して運んでいる。
しかし、今回報告された菌は、化学反応を起こしづらい金を酸化させて溶かし、自らの菌糸に細かくまとわせているというのだ。
金をまとった真菌は、他の菌よりも早く広がり、成長速度が優れているという。菌類は地下の鉱物と化学反応し、その際生成させる化学物質で周りを固める。彼らにとっては金がなぜか非常に有利に働いたのだろう。
しかし、金を身にまとうことが彼らにどういう意味をもたらすのかは、まだよくわかっていない。
なんにせよ、これは非常に珍しいことだ。発見した研究者たちも「かなり異常であり驚くべきものだ」と語っている。