菌から金を剥がして大儲けできるのか?

残念ながらこの真菌を、直接金採取に利用するというのは、あまり現実的なプランではないようだ。
彼らは非常に小さく、電子顕微鏡を使わなければ見えないサイズの存在だ。
「なんだ」とがっかりしてしまいそうだが、落胆するのは早いようだ。
金は地下数百メートルという非常に深い高温の場所で生まれている。この真菌の存在は、地球表面上への金の移動に菌類が関わっている可能性も示唆している。
この菌の生息状況を調べることで、掘削調査をせずとも安価に地上から地下の埋蔵金量を検出することも可能になるかもしれないのだ。
こうした地上の痕跡だけで、金の鉱床を発見する試みは既に開始されているという。オーストラリアの金産業は世界第二位の規模を持つため、彼らはかなり本気でこの研究を進めているようだ。
金をまとった菌というダジャレのような存在が、巨大な利益を生む日も近いのかもしれない。