
Point
■タイを中心に、アジアで生産されるココナッツのほとんどは「サル」が収穫を担っている
■そうした農場でサルが奴隷化しているとの主張があり、ココナッツ製品の不買運動も起こっている
■生産者はそうした事実を否定しており、両者の主張は真っ向から対立している
最近ココナッツ・オイルやココナッツの果肉を食した覚えはあるだろうか?もし食していたとすれば、それはタイから輸入されたものである可能性が高い。
さらにいえば、そのココナッツは人間ではなく「サル」が収穫したものである可能性が高いのだ。
タイではおよそ400年も前から、ココナッツを収穫するためのサルを育てて訓練する風習があるのだ。
驚くべきサルの作業効率
収穫をサルに頼るのはタイだけではない。スリランカ、マレーシア、インドの農場でも同様に、サルが活躍することがあるという。
しかし、どうしてサルなのだろう?
ここに驚くべき数字がある。1人の人間が1日に収穫できるココナッツはおよそ平均80個だが、メスのサルにかかれば約600個、オスのサルにいたっては約1,600個の収穫が可能であるというのだ。

さらに大きなメリットとしては、安全性の高さが挙げられる。ココナッツの木の高さは80フィート(約24メートル)にも及ぶことがあり、そんな場所での移動のプロであるサルのほうが安全に仕事を遂行することは想像に難くない。
しかし、カリフォルニア州グラスバレーにあるファームサンクチュアリ(動物福祉の改善のために活動する施設)、Animal Placeが、こうしたサルの利用に待ったをかけている。
彼らは、そこでのサルが奴隷化していると主張しており、こうした実情を知っている人たちは、サルを使った収穫をおこなっている農場からのココナッツ製品を避けるようにしているとのことだ。



























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