ヒトと他の動物の認知能力の差は「ニューロンの数」が原因
もっとも長いあくびをする傾向を持っていたのは、もちろん霊長類です。ヒトや類人猿、そしてゾウを含む一部の非霊長類は、他の動物よりニューロンの数が多く、脳のサイズも比較的大きい傾向があります。このことが、より高い認知機能に結びついているようです。
「認知能力という点において、私たちヒトを他の動物から隔てているものの正体は、単なる脳の大きさというよりは、ニューロンの数です」と、ギャラップ氏は説明しています。
「あくび学」の分野に新しい疑問を次々ともたらす今回の新発見。ギャラップ氏はすでに、ヒトの被験者を対象にしたあくびの長さと、認知能力および脳のサイズとの相関についての調査を進めているところです。もしかしたら、「ニューロンを多く持っている人ほど、長いあくびをする」という結果が導き出されるかもしれません。
そうすれば、隣の席であくびをしている同僚が、眠気覚ましのコーヒーを必要としているのか、それとも単に脳のストレッチをしているだけなのかを言い当てることができるようになるかもしれません。