Point
■特殊な化学的特徴を持つ鉱物がダイヤモンドの中から発見された
■ゴールドシュミディタイトと名付けられたその鉱物には、高濃度のニオベやポタシウム、そしてレアアースが含まれている
■含有物から、このダイヤモンドが普通では考えられない生成プロセスを踏んだことが考えられる
アルバータ大学博士課程の学生が、南アフリカの地中に眠っていたダイヤモンドの中に新たな鉱物を発見しました。
鉱物の名前は、「ゴールドシュミディタイト(goldschmidtite)」。現代地球化学を確立させた、ヴィクトール・モーリッツ・ゴルトシュミットにちなんで付けられました。
この鉱物は、地球のマントルから得られるものとしては特殊な化学的特徴を持ち合わせているようです。
研究は「American Mineralogist」に掲載されています。
Goldschmidtite, (K,REE,Sr)(Nb,Cr)O3: A new perovskite supergroup mineral found in diamond from Koffiefontein, South Africa
https://pubs.geoscienceworld.org/msa/ammin/article-abstract/104/9/1345/573334/goldschmidtite
特殊なプロセスを経て生成
研究によると、ゴールドシュミディタイトは地表からおよそ170kmの地中で形成され、その温度は約1200℃。
ゴールドシュミディタイトには、高濃度のニオベやポタシウム、そして希土類元素(レアアース)に分類されるランタンやセリウムが含まれています。
発見したニコール・マイヤー氏は、「この鉱物の大半を占めるのはポタシウムとニオベですが、このような特殊な要素を含んで凝縮するためには、普通では考えられないプロセスを踏んでいるはずです」と語ります。