木星探査機ジュノー
ジュノーは木星の起源や、内部構造、大気組成、磁気圏など木星の調査を行うため打ち上げられた探査機です。
ジュノーは既に3年以上にわたって木星を周回しており、53日ごとに接近して近傍の撮影や調査を行っています。今回撮影された映像は22回目の木星上空通過時のものです。
木星は非常に巨大なため、太陽の影に入ってしまうとジュノーの太陽光発電が長時間できなくなり、バッテリーが尽きてしまいます。また、木星は非常に強力な磁場を持ち、飛び交う荷電粒子による放射線帯も避けなければなりません。そのため、ジュノーは非常にテクニカルな楕円軌道を描いて木星を周回しています。
過去に木星を調査したパイオニア11号はこの放射線帯に入ってしまったため、撮影画像データの多くをロストしてしまいました。
こうした様々な苦労を経て撮影された木星画像ですが、ほとんどは未加工でオンライン上にアップロードされた状態になっています。
色を強調した鮮明な木星の画像は、有志によってオンライン上のデータを画像処理してもらい公開されています。今回の木星に穴の空いたようなイオの影は、市民科学者(アマチュア学者)のKevin M. Gill氏によって作成されたものです。
興味のある人は、NASAのジュノーミッションサイトにある「JunoCam」コミュニティから画像処理に挑戦してみてはいかがでしょうか。