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2つの銀河が衝突した結果「ゴースト」っぽくなった天体が観測される

2019.10.31 Thursday

Credit: NASA, ESA

Point

■地球から約7億400万光年の場所に、ゴーストの顔の形をした天体が確認される

■天体は、ほぼ同じ大きさの銀河同士が衝突して形成された珍しい現象であるとのこと

宇宙もハロウィン祭りみたいです。

上の画像は、今週火曜日、アメリカ航空宇宙局(NASA)および欧州宇宙機関(ESA)が公開した一枚。

この天体は「AM 2026-424」と呼ばれており、地球から約7億400万光年も離れた場所にあります。

まるで青マスクを被り、らんらんと光る2つの目を持ったゴーストのようです。

NASAによると、「天体は2つの銀河がぶつかってできたもので、これほどバランスよく顔のように見えるのは非常に珍しい」とのこと。

宇宙からハッピー・ハロウィン!

銀河の衝突自体はそれほど珍しいことではありません。私たちの住む天の川銀河も、100億年ほど前に小さな銀河を吸収して今の姿となりました。

このようにいくつかの銀河がお互いに衝突したり、影響し合ったりする天体を「相互作用銀河」と呼びます。

しかし銀河衝突の多くは、サイズの違うもの同士で起こり、どちらかがもう一方を飲み込んでしまいます。ですから、今回のように同じ大きさの銀河が衝突することはとても珍しいのです。

Credit:hubblesite

そのおかげで、銀河は一つに合体することなく、それぞれが持っていたガスやチリを均等に撒き散らしていきました。その広がりが、青いマスク部分となっています。

また、銀河中心部にある「バルジ」という明るい膨らみがそのまま2つの目となり、世にも珍しいゴーストの顔が完成したのです。

実は昨年のハロウィンにも「宇宙にゴーストが浮かび上がった」と話題になりました。

それがこちら。

Credit:nasa

まるで白頭巾をかぶったゴーストのようですね。

こちらもハッブル宇宙望遠鏡が撮影したもので、約550光年離れたカシオペア座にある「IC63」という天体です。

さて、来年のハロウィンにはどのようなゴーストが宇宙に現れるのでしょうか。

「ヒトの細胞のような太陽」が話題に

reference: futurismhubblesite / written by くらのすけ

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