超新星爆発って何で起きるの?
恒星が晩年にこの様に大きく膨れ上がるのは、中心核で核融合の燃料を使い果たしたために、核融合が星の外側で起きるようになるためです。基本的に星の核融合は水素を燃料にヘリウムを生むことで起こります。
中心核があらかたヘリウムになってしまうと、星の外側で水素がヘリウムを生み出す核融合が起こり、その熱で星は膨張をはじめるのです。重い星の場合、今度はこのヘリウムを燃料にさらなる核融合が起こります。
これがどんどんと連鎖的に続き、星の中心には重い元素が玉ねぎのように層を作った核ができます。
核融合が起きると基本的に、元の元素を足し合わせた質量より新しい元素は軽くなります。そのため、余った質量は「E = mc2 」というアインシュタインの有名な公式に従ってエネルギーとして放出されます。
これが星を輝かせ高熱で燃え上がる原理です。しかし、鉄より重い元素は、核融合で元の元素を足し合わせたより重くなってしまいます。そのため、逆にエネルギーを核融合で消費する状態となってしまうため、鉄より先の核融合は起こりません。
恒星は核融合のエネルギーで自重による圧力を抑え込んでいるため、核が重い鉄になってしまうと、自重を抑えることができなくなってきます。
外側の核融合も燃料切れになると、鉄の核は自重に押されてどんどん加熱されていきます。そして100億度を超えると鉄原子が光分解されて一気に押しつぶされ、全ての物質が中心に向かって落下します。
その結果起こる大爆発が、一般的に超新星爆発と呼ばれる現象の原理と考えられています。