小さな生き物なら殺すことのできる毒を持つ
ずんぐりむっくりの愛らしい姿で、危険なイメージはないカモノハシ。しかし実は、犬程度の大きさの動物なら死に至らしめるほどの強力な毒を持っています。
カモノハシが毒を持っているのは後ろ足で、蹴爪と呼ばれる鋭い爪が生えている部分です。
足にある胞状腺で作った毒を蹴りつけた際に爪を喰いこませることで、相手の体に毒を入れるのです。
この毒はオスしか持っておらず、メスのカモノハシでは確認されていません。
外敵から身を守る目的でも使われますが、縄張り争いや繁殖期にオス同士でメスを巡って戦う際にも利用されています。
カモノハシの毒で人間が死亡した事例はまだ報告されていませんが、もし毒を注入されてしまうと非常に激しい傷みに襲われてしまいます。
タンパク質性の毒はモルヒネを使っても傷みが治まらず、酷い時は数ヵ月の間傷みが続くこともあるそうです。