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太陽光だけで飛ぶドローンが開発される。※イメージ / Credit:Canva
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太陽光だけで飛ぶ「バッテリーなしのドローン」が開発される

2025.11.10 11:30:18 Monday

様々な分野で活躍するドローンの最大のネックは、「飛行時間」と「バッテリーの限界」です。

どんなに高性能な機体でも、バッテリーが切れるなら、空にとどまることはできません。

もしバッテリーに頼らず、太陽光だけでドローンが飛び続けられたら?

そんな夢のような挑戦を現実にしたのが、南アフリカのエンジニア、ルーク・ベル氏と父親のマイク・ベル氏です。

彼らはYouTubeチャンネル「Luke Maximo Bell」で、自作ドローンの数々を公開しています。

今回はなんと「バッテリーを一切使わず、太陽光発電だけで浮かび続けるドローン」を飛行させ、その様子を動画で公開しました。

Battery-free drone designed to fly as long as the sun shines https://newatlas.com/drones/luke-mike-bell-solar-powered-drone/

「バッテリーなしの太陽光ドローン」の難しさ

今やドローンは、空撮、測量、農業、防災、物流など、幅広い分野で活躍しています。

しかし、共通してつきまとうのが「バッテリー問題」です。

高性能なリチウムイオンバッテリーを搭載しても、数十分から1時間程度で電池切れ。

長距離飛行や連続運用には、複数バッテリーの持ち歩きや頻繁な交換、あるいは予備機の準備が不可欠となっています。

こうした限界を突破する技術の一つとして、これまでにも「ソーラードローン」の研究開発が進められてきました。

とはいえ、従来のソーラードローンのアイデアは、「太陽で発電した電力をバッテリーに一旦ため、その電力で飛行する」というものがほとんどです。

つまり「バッテリーありき」の設計であり、バッテリーの重量が大きな壁となってしまいます。

一方、今回ベル親子が開発したドローンは、「バッテリーが一切なし」という極めて斬新な設計です。

「太陽光で生まれた電力でそのまま飛行する」というアイデア自体はシンプルですが、これでも技術的なハードルは非常に高いです。

ドローン(特にクアッドコプター型)は、その場で静止(ホバリング)するだけでも多くの電力を消費します。

また、太陽光発電には天候や太陽の角度といった不安定要素がつきまとい、発電量も刻々と変化します。

「バッテリーなしのドローン」を実現させるには、発電量を高めつつ、システム全体の無駄を極限まで削り必要があるのです。

だからこそ今回の挑戦は、「バッテリーがなければドローンは飛べない」という“常識”に、見事に一石を投じました。

次項では、実際に飛行している様子を確認できます。

次ページバッテリーなしドローンが太陽光だけの飛行に成功!

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