歴史的・文化的に価値のあるものも対象
種子の提供には、アメリカやタイ、アイルランド、コスタリカ、エチオピア、レバノンなど、幅広い地域の大学や研究センターが参加しています。
また、アメリカ先住民である「チェロキー族」も9種の種子を提供しています。
これは、保護活動が「気候変動に影響を受けている種子だけではなく、歴史的・文化的に価値のあるものも保護しよう」という目的も含んでいるためです。
チェロキー族には、ヨーロッパ人の侵略を受けても、土着の作物を代々守り続けてきた歴史があります。
さらに、貯蔵室に保管されている種子は、今後新たに出現する疫病や害虫、環境変化に対して、より抵抗力ある作物を作るための研究にも供される予定です。
未来の作物は、高温・低温地域や干ばつ、あるいは海面上昇による塩素の高い土壌など、あらゆる過酷な環境に耐えうる必要があるかもしれません。