- オセアニア東部の小国・ニウエが、世界初の「ダークスカイ国(星空保護国)」として認定される
- 星空保護区に認定された場所は世界に130ほどあるが、国ごと指定されたのはニウエが初
オセアニア東部にある小さな島国・ニウエ。
ニウエの夜は満天の星空が見られることで有名ですが、この度、国際ダークスカイ協会によって、夜空が保護区域として認定されました。
協会によって認定されると、その場所は正式に「ダークスカイ・プレイス(星空保護区)」として認知されます。
ダークスカイ・プレイスは世界に約130存在しますが、それらはすべて国内の一部地域や公園でした。
国全体として認定されたのはニウエが初となります。
世界初の「ダークスカイ国家」に認定
「国際ダークスカイ協会」は、1988年に設立された非営利団体で、星空の保護を目的にスタートしました。
世界中のあらゆる地域が人工照明に侵食される今、こうした活動には非常に価値があります。実際、人工照明の普及により、現代人の3分の1が天の川を見られなくなりました。
光害汚染を制限し、後世に夜空の星を残すためにも、星空の保護は重要になります。
ニウエ観光部門の責任者フェリシティ・ボーレン氏は「私たちは常に、国内の文化や環境への悪影響が最小限に抑えられる観光を目指している。私たちがいかに自然の景観を大切にしているかを世界に知ってもらいたい」と話します。
そのために、国をあげて、島全域の人工照明の見直しや取り替えを行なってきました。努力の甲斐あって、ニウエの星空は人気の観光スポットとして注目を集めつつあります。
人口1600人ほどのニウエにとって、世界初の「ダークスカイ国家(星空保護国)」となったことは大きな偉業です。
ニウエの村に住む長老たちは「これを機に、星空や天文学に興味を持つ若者が増えれば」と期待を寄せています。