先月の「ベスト3」実際にどう見えた? レポート
さて、3月の「星の見どころベスト3」の観測はどうなったでしょうか。
残念ながら天候に恵まれず、「Best3」にあげた星食はまったく無理。
また、「Best2」にあげた天王星と金星の接近は、メインの10日だけでなく前後も天気が悪く、「これが天王星」とはわかりませんでした。
薄く雲がかかっているのと、高度が低いので街灯りにひっぱられて、星が撮影しにくいというのもあるかと思います。
しかし、「Best1」の惑星と月の集結は、18日~21日にかけて天候に恵まれ、連日観察に成功。
1つの星座(今回はいて座)に火星、木星、土星という明るい外惑星がすべて集結するのは、2020年4月以来で20年ぶりという、見る価値のある天体ショーでした。
18日
太めの三日月の左側に、火星と木星、ちょっと離れて土星があります。東側(画像左のほう)に雲がかかってきていて、30分後には観察できなくなりました。
19日
天候に恵まれました。月の周りを3惑星が囲んでいる様子は、予備知識が何もない状態で見ても美しく感じられたはず。
南斗六星など、いて座の明るい部分の星も目でわかるくらいでした。
20日
雲がかかっていたので、30分観測時間が遅くなっています。より欠けた月はまだ東の低い空にあり、惑星の左に。
なお、水星の高度が24日に最大になるので、20日も観測が狙える高度になっているため月と4惑星で一緒に撮りたかったのですが、そこまでは無理でした。
ちなみに、20日と21日は下の左の画像のように、望遠鏡で覗くと同時に2惑星を見ることができるほど、木星と火星が接近(写真は星のソムリエ®の先輩にご提供いただきました)。
実際に見てみたのですが、4つのガリレオ衛星を従える木星と、赤い火星を比較して楽しむことができました。右の2つの画像は、左の画像の惑星部分をわかりやすく拡大したものです。