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生命は神秘的な「渦(うず)」から始まることが判明 (2/2)

2020.04.01 20:00:36 Wednesday

前ページ渦の性質は外部の力によらない位相欠陥によるものだった

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生命は自発的な対称性の破れによって発生を開始する

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ヒトの受精卵。よくみると表面に無数の渦が存在していることがわかる/Credit:youtube

今回の研究によって、受精卵表面のタンパク質は、自発的な渦を形成する力があることがわかりました。

これは受精卵から生命への第一歩が、自発的な対称性の破れによって生じることを意味します。

というのも、卵子は受精が行われるまでは、極めて静的な状態に保たれています。

ヒトにおいては、卵子が作られるのは胎児期のときのみであり、以降は卵巣内部に何十年も安置されます。

受精はそのような静的な状態に、決定的な変化を与える切欠となります。切欠を受け取った受精卵はどこから力を供給されることもなく、自発的な渦運動を開始し、静的な状態を破って、細胞分裂へと進むのです。

なお、なぜ生命が最初の自発的な運動に「渦」を選んだかは、まだわかっていません。

自然界で最もよくみられるものを偶然採用したか、あるいは、生命と渦が深い部分で繋がっている可能性もあります。

いずれにしても、自発的な渦を、生命はトリガーとしてうまく取り入れていると言えるでしょう。

なぜ宇宙の「銀河ネットワーク」と「人間の脳」はそっくりなのか?

reference: sciencealert / written by katsu

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