円周率πを導く計算は、主にスーパーコンピューターのベンチマークに使われています。
しかし、いったい凄まじい桁数の円周率はどうやって計算しているのでしょうか?
疑問に思ったことのある人も多いと思うので、今回はそんな円周率の計算の仕方を簡単に解説していきます。
円周率って?
円周率πは「円周の長さと直径の比率」を表す数学の定数です。
円の円周長や面積と直径の比率は常に決まった値になるので、直径さえわかっていれば、円について様々な計算できるというわけです。
こうした事実はバビロニア人やギリシャ人が発見し、以来、円周率の近似値が円の計算ではずっと利用されてきました。
この円周率πは、小数点以下が無限に続く無理数として有名です。スーパーコンピュータで何兆桁も計算したというニュースはたびたび耳にしますが、どこまで計算してもπが割り切れることはありません。
実用的なレベルでは、円周率はせいぜい5~6桁程度まで用いれば十分だと言われていますが、そもそもなんでそんなとんでもない桁数まで数が続くのでしょう?
これはπが、普段私たちの数字が見つかったもっと後に発見された新しい数字(とはいっても紀元前の話ですが)だからです。
πに限らずこうした10進数の数字では正確に表現できない数字は「超越数」と呼ばれ、他に有名なところでは自然対数の底eなどがあります。
しかし、いくら無限に続くとはいえ、この円周率を数兆桁まで計算するというのは一体どういう操作で行われているのでしょうか?
ここで使われているのが無限級数という計算です。