コケ玉は群れで移動していた
これまでの研究では、コケ玉の移動方向や速度にかかわる正確なデータがありませんでした。
そこで研究者らはアラスカの氷河に存在するコケ玉に簡単な目印をつけ、定期的に位置を測定することで、移動に関する正確なデータを取ることにしました。
4年に及ぶ追跡が行われた結果、コケ玉の群れの移動方向に明らかな方向性があることが判明。
コケ玉の群れは夏が訪れると、北極において太陽が昇る方向である「南」に移動するようになり、夏の終わりが近づくと、西に沈む太陽を追うように「南南西」の方向に移動することがわかりました。
また、コケ玉の速度の中央値は一日につき2.5cmでしたが、夏になると一日で4cmに加速。その最高速度は一日につき7.8cmで、肉眼でも変化が分かる速度になったそうです。