カエルにひたすらマメガムシを食べさせる
仮説の証明にあたり、杉浦氏は最もシンプルな方法を試みました。
40匹のマメガムシを用意して、異なる5種類のカエルに食べさせたのです。
そしてマメガムシがカエルの肛門から出てくるのを待ちました。
結果、食べさせたマメガムシのうち90パーセントの個体が、生きたままカエルの肛門から抜け出てくることがわかりました。
脱出に要した時間の平均は1.6時間であり、最短のケースでは捕食後わずか6分でした。
一方で、マメガムシ以外の種類の昆虫(キベリヒラタガムシ)で試した場合は全て死亡し、平均して50時間後に排出されました。
この大きな時間差から、脱出に成功したマメガムシはカエルの消化管内部を自力で移動し、肛門から排出されたと考えられます。