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数学を知覚する「数覚」とは?日本人フィールズ賞受賞者が提唱した第六感に迫る (3/3)

2020.08.29 Saturday

前ページ数学ができない人の「数覚」

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「数覚」を発達させる勉強法

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小平は、「数覚」が鋭いだけでなく、相当な努力もしています。例えば、数学の本を読むときは、以下のような手順で読んでいたようです。

①定理を読み、まずは証明を自力で考える。
②たいてい自力では証明できないので、本に書かれた証明を読む。
③一度や二度読むだけではわかった気にならないので、証明をノートに写して考える。
④より良い別の証明方法を考える。
⑤一つの章の終わりまで到達したら、章の最初から復習する。
⑥章全体の排列を自分なりに考え直し、章全体をまとめ直したノートをつくる。

ただ本を読むのではなく、「自分で本を作り直してしまう」ような作業。一冊読むだけでも莫大な時間がかかったのだそうです。そして、エッセイには、こんなことも書いています。

「数学を習得するには、毎日長い時間をかけて繰返し練習することが必要であると思う。これによって数学的事実を把握する感覚が発達するのである。」
(「怠け数学者の記」より)

「これだけストイックに努力していれば、数学ができるようになるのは納得!」な小平の勉強法。試してみる価値はあるかもしれません。なぜならば、私たちには誰にでも「数覚」が備わっているのですから。

【編集注 2022.02.16 15:00】
記事内容に一部表記を、修正して再送しております。

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