生命の起源はどこなのか? 今後の研究
今回の実験は地上400kmという、地球を周回する低軌道上で実施されたものです。
この軌道は、ヴァン・アレン帯の内側にあり、地球磁場の影響で放射線からはある程度防御されています。
今後、研究チームはヴァン・アレン帯の外側でも同じような微生物暴露実験を行い、より精密な検証結果を得たいと考えています。
生命の誕生には謎が多く、現在も科学者によって大きな見解の相違があります。
生命は宇宙でただ一回だけ誕生した非常にまれな現象だという考えも、生命は適当な環境さえ整えば簡単に誕生できるという考えもあります。
もし宇宙空間を微生物のような原始的な生命が移動できるならば、生命の存在確率は非常に高まることになるでしょう。
今後火星を含めた太陽系天体で、生命探査も大きく発展していくことが予想されます。
そのとき、もし生命を発見することができ、それが地球と同様に20種のアミノ酸を使ったタンパク質を持っているのなら、そこから地球の生命の起源を辿ることができるようになるかもしれません。