ドローンや衛星写真から死体を発見
もっとも明白なのは死体が腐敗した場合、大量の窒素が土壌中へ放出されるということです。これは特に夏の場合、人間の分解が数週間で進むため顕著になると考えられます。
植物がどれだけ早く大量の窒素の流入に反応するかにもよりますが、これは植物の葉の色や反射率に変化を起こす可能性があるとのこと。
研究チームの見解では、死体が埋められた3メートル四方の土壌には、通常の50倍の窒素が供給されると推定しています。
窒素は、植物の葉に含まれる光合成に必要なクロロフィルの増加に関連しています。クロロフィルは緑色の植物色素なので、窒素の増加は植物を鮮やかな緑色に変える可能性があるのです。
研究チームは、この植物に起きる変化を解析できれば、ドローンや衛星写真による捜索で、森に隠された死体を発見できる可能性を語っています。
これはあくまで仮説段階の話です。しかし以前の研究では、人間の死体は植物の成長に必要な18種の栄養素のうち、17種を提供できると示唆されています。
これらに関連する変化を遠くからの観察で検出できるようになれば、遺体捜索の重要な手がかりになるでしょう。
ただこのアイデアを適用するためには、さらに多くの調査研究を死体農場で行う必要があります。