暗黒物質ハローの構造
結果、暗黒物質ハローは、大きさにかかわらず、中心が非常に密になった類似した内部構造を持っていて、外側に向かって拡散していることがわかりました。
これはすべて構造がそっくりであり、スケールバーが付随していなければ、1015倍の太陽質量という巨大銀河を包む暗黒物質ハローと、10-6倍の太陽質量未満という小型のハローが、見分けられないという状況を生み出していました。
フィラメントの交差した球形の塊は暗黒物質のハローです。しかし、それが銀河団を包むハローなのか、それとも地球を包むハローなのか、大きさに対する情報がなければ、どれがどれだか構造だけでは判断できません。
過去の研究では、暗黒物質ハローは大きい場合と小さい場合では、構造にかなり違いが生まれると予想されていました。
しかし、シミュレーションの結果は従来の予想を覆すものだったのです。
これはあくまでシミュレーションの結果ですが、実際の観測データに基づいています。
この事実はこれまで発見されていなかった暗黒物質の新たな性質を明らかにしているのです。