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エンケラドゥスの赤外線画像。赤い部分が堆積した新しい氷。/Credits: NASA/JPL-Caltech/University of Arizona/LPG/CNRS/University of Nantes/Space Science Institute
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土星の月エンケラドゥスの北半球に「新鮮な氷」があると判明。地質学的な活動が続いている可能性あり (2/3)

2020.09.22 Tuesday

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カッシーニが明らかにしたエンケラドゥスの詳細赤外線画像

これはカッシーニのデータを元に作成されたエンケラドゥス全体の赤外線画像です。

氷に覆われ真っ白に輝いているエンケラドゥスですが、赤外線画像では、赤く光る領域が確認できます。

赤い領域は新鮮な氷に覆われている部分です。

そのような事がわかるのは、氷の構造にあります。通常宇宙で見つかる氷はアモルファス氷と呼ばれる急速に冷凍されたために、結晶化していないガラス状の氷です。

宇宙は極端に低温である場合が多いため、こうした非結晶の氷が作られます。

しかし、比較的暖かい水が凍った場合、それは結晶構造を作り出します。これらは赤外線で見た場合、異なる反射します。

つまり、氷を赤外線で見れば、その氷がどのような熱を受けて形成されたかという履歴までわかってしまうのです。

上の画像はNASAで公開されている3D画像で、ぐりぐり動かして見ることができます。

すると南極地域には先ほど説明したタイガーストライプに沿って、真っ赤な領域があることが確認できます。これはこの部分の氷が高い熱を受けて生まれた新鮮な氷であることを示しているのです。

そして、北半球に目を向けてみると、そこにもほんのりと赤みを帯びた領域があるのがわかると思います。

これまで南半球だけに内部活動や新鮮な氷があるのだと考えられていたエンケラドゥスでしたが、北半球でも同じような活動が確認できたのです。

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