共生関係を解き明かす
森林の土のわずか1グラムの中に1億個以上の単細胞型の細菌が存在するだけでなく、多細胞型のカビ菌の張り巡らせた菌糸の総距離が、数百メートルにも及ぶと言われています。
近年になって、この多細胞型のカビ菌が張り巡らせた膨大な菌糸が、単細胞型の細菌の移動と増殖に重要であることがわかってきました。
しかし両者の共生関係は十分に解明されておらず、具体的に何が起きているのかは詳しくわかっていません。
そこで今回、筑波大学の研究者たちは、単細胞型の細菌と多細胞型のカビ菌の関係を解き明かすため、両者を一緒の培地で育てることにしました。
すると、非常に興味深い現象が起きていることに気付いたのです。