発見された脳組織
発見された脳組織 / Credit: journals.plos
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火山噴火の犠牲者から”520℃の熱にさらされた脳細胞が無傷で発見される”!(イタリア) (2/2)

2020.10.09 Friday

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”小脳”の一部を発見か

今回の調査では、高性能の走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて、新たに見つかった組織を細部まで調べました。

その結果、神経細胞を構成する「軸索」「ミエリン鞘」と見られる構造が発見されています。

神経細胞の構造
神経細胞の構造 / Credit: ja.wikipedia
軸索(緑)、ミエリン鞘(黄)
軸索(緑)、ミエリン鞘(黄) / Credit: journals.plos

さらに、エネルギー分散型X線分析という方法を用いて、発見されたサンプルの化学組成を測定。その結果、炭素と酸素が豊富に含まれたタンパク質が検出されました。

これらをヒトの脳内で見つかるタンパク質のデータベースと比較したところ、すべてがヒトの脳組織に存在することが分かっています。

例えば、「ATP6 VIF」というタンパク質は、神経伝達物質の伝達に関わるものです。

発見された脳細胞のクローズアップ
発見された脳細胞のクローズアップ / Credit: journals.plos

研究主任のピエル・パオロ・ペトローネ氏は「タンパク質の濃度や位置を踏まえると、脳底部の小脳と脊髄の一部に当たるものではないか」と考えています。

2000年近く前の脳が調べられることは大変貴重であり、研究チームは今後、生物学や法医学など多面的なアプローチから調査を続ける予定です。

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