オナガは「同情・共感能力」を持つか
これまでの調査で、オナガには、仲間に物乞いされるとエサを与える傾向が確認されていましたが、今回の実験により、物乞いがなくても仲間の状況を判断して、自主的にエサを分けることが示されました。
「これはオナガが第三者の状況を理解できる共感能力と、エサを分ける同情の念を持っている証拠ではないか」とマッセン氏は指摘します。
他方で、鳥類に同情や共感能力があることを断定するには、さらなる実験が必要とのことです。
また、科学的には証明されていませんが、他の動物にも似たような助け合いの精神は見られます。特に、同じ子どもを一緒に育てる協力的な関係を結んだ個体同士では、エサを分け合う行動が知られています。
弱肉強食の自然界には、予想以上に「優しさ」が溢れているのかもしれません。