オナガ
オナガ / Credit: Utrecht University
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鳥類も人と同じ”思いやりの同情能力”を持って、エサを貧しい仲間に施すという研究結果

2020.10.13 Tuesday

仲間に同情し手助けするのは、何も人間だけではないようです。

ウィーン大学(オーストリア)とルンド大学(スウェーデン)の最新研究により、「オナガ(英: azure-winged magpy)」という鳥は、エサのない仲間に対し、自分の取り分を分け与えることが判明しました。

9月30日付けで『Scientific Reports』に掲載された報告では、「オナガは相手の状況をきちんと理解して、共感や同情の念を示し、エサを分ける判断を下している」と述べられています。

phys https://phys.org/news/2020-10-birds-food-fortunate-conspecifics.html

オナガは仲間にエサを分け与える

研究主任のヨルグ・マッセン氏は「以前の研究ですでに、鳥類の利他的行動は知られていましたが、問題はこの行動が本能的なものか意思的なものか判断が付いていないこと」と話します。

そこで研究チームは、鳥の社会性を調べるため、オナガを用いた実験を行いました。

金網越しにエサを分け与えた
金網越しにエサを分け与えた / Credit: nature

まず、金網で仕切られた実験スペースの左半分に1羽のオナガを、右半分に5羽のオナガを用意します。

左のオナガには大好物のミールワームを豊富に与え、5羽には何も与えない状況を作りました。

その結果、ほとんどのオナガに、エサのない仲間たちを見て、金網越しにミールワームを分け与える傾向が見られたのです。

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