社会性ゴキブリの巣で女王ゴキブリを発見
転機となったのは2017年でした。
エクアドルの地元で自然保護活動を行っていたティエリー・ガルシア氏が、大量のゴキブリが詰まった、巣としか思えないような場所を発見したのです。
その巣は朽ちた広葉樹の木の中にあり、中には数百匹のゴキブリが集団で生活していました。
巣の内部では幼虫たちが大人のゴキブリの世話を受けており、明らかな社会化が観察されました。
さらに、研究チームは巣の内部から、通常の個体の1.25倍の大きさをもつ、淡く白っぽい羽をはやした奇妙な個体を発見します。
研究チームが2カ月間に及ぶ詳細な観察を行った結果、この特殊な大きな個体が、巣の中で唯一、卵を産む個体であることが確認できました。
そのため研究チームは現在のところ、この特殊な個体が巣の女王であると考えています。