ラクダの「コブ」にはどんな働きがある?
ラクダの「コブ」にはどんな働きがある? / Credit: pixabay
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ラクダのコブの中身は「水」じゃない。 砂漠での飲まず食わずに耐えるコブの使い方とは? (2/2)

2020.11.21 Saturday

前ページコブの中身はエネルギー源

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水なしで長期間生きられる秘密とは?

コブの役割は主に食物の代わりとなるエネルギー源なので、水分補給には別の対策が必要です。

そのひとつに「体温調節」がありますが、ラクダは気温の高い日中に熱をため込んで体温を40度くらいまで高めます。

そして、気温がぐっと下がる夜間に蓄えた熱を放出します。

この仕組みのおかげで、できる限り汗を流さず水分を体内にとっておけます。

中央アジアに分布する「フタコブラクダ」
中央アジアに分布する「フタコブラクダ」 / Credit: ja.wikipedia

それからラクダは水分量の減少に強く、体重の3分の1の水分がなくなっても大丈夫。その間に見つけたオアシスなどの水源で、大量の水を体内にため込みます。

一度の摂取量はなんと100リットルを超えるそうです。

他にも、腎臓の働きで塩分の減少を抑えて熱中症を防いだり、乾燥した便を排泄することで水分を節約したり、鼻呼吸のたびに水分を取り込んだりと色々な対策をしています。

ですから、貯水タンクの役目はコブではなく体が請け負っているのです。

「コブに水が溜め込まれている」という都市伝説は、ラクダが水なしでも長期間平気なところから生まれたのでしょう。

しかしその裏には、水を節約しようとする涙ぐましい努力が隠されていたのです。

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