モアイ像は海を背に水を眺めていた
イースター島の地面の多くは非常に水ハケのいい火山性の多孔質に覆われていました。
そのため島では恒久的な川は一切形成されません。
イースター島にはじめて上陸したヨーロッパの船員たちも、淡水の確保が困難であったことを記録しています。
このような乾いた地質をもつ島の場合、淡水源は主に「水ハケが悪くなる」海岸線付近から湧き出る「湧き水」になります。
しかし海岸線付近の湧き水の多くが海の塩分に汚染されており、飲むことができる湧き水のポイントは限られていました。
そのため、ディナポリ氏をはじめとする研究者たちは、優良な湧き水地点に建てられたのモアイ像は宗教的な意味合いの他にも、縄張りを示す一種のマーキングでもあったと考えています。
モアイ像の多くが海を背にした海岸線付近に建てられているのも、山から下ってくる水の流れに関係していたのかもしれませんね。