作業の中断は逆にストレスを緩和させる?
この原因は現在のところまだ謎のままです。
しかし作業中断が多発すると、コルチゾールが増加する一方で、本人が感じるストレスは何らかの形で感情的に良いものだと認識されてしまうようです。
研究チームはこれが、チャットを介したやり取りの増加で、仕事内容に対する確実性が増し、うまく仕事をコントロールしているという感覚を高めた可能性を指摘しています。
またチャットメッセージのやり取りは、後に控えた面談に対する緊張をそらすように作用した可能性もあります。
仕事を中断させるようなやり取りが連続することは、ストレスを軽減するポジティブな面を持っている可能性があるようです。
もちろん今回の研究が職場の状況を正確に再現しているものではないことは研究チームも認めています。あくまで作られた環境であり、設定した条件にも制限が多く、真の職場のストレスをここから測ることは難しいでしょう。
しかし、仕事が適度に中断されると、仕事のストレスが軽減して感じられるというのはかなり興味深い結果です。
チームは今後もこのここで起こったことの意味ついて、研究を進めていく予定だといいます。
確かに1人で黙々と作業を続けるよりも、たとえ仕事に関する話だったとしても適度に人とコミュニケーションを取ったほうが気分は楽になる、ということはありそうな気がします。