寒さで起きるアレルギー反応
水温の低い日にプールや海で泳いだ後、体に蕁麻疹ができる人が稀に存在します。
これは寒冷蕁麻疹と言われる寒さに対するアレルギー症状です。
アレルギーというと、大抵は大豆、小麦、魚などを代表とするように食べ物が原因になったり、スズメバチの毒などを体内に取り込むことで発症するイメージがあります。
しかし、実際はそれだけではなく温度の変化など物理的な刺激によっても、アレルギー反応は引き起こされることがあるのです。
アレルギーの原因はヒスタミンという化学物質です。
体の免疫系が危険なものを検出した場合や細胞を損傷した場合、特定の白血球と組織細胞がヒスタミンを放出します。ヒスタミンが受容体と結びつくと、そこで血流の増加などの炎症反応が引き起こされます。
これは本来、その部位に免疫細胞やタンパク質を集め、損傷した細胞や組織の回復を促進するためのものですが、過剰反応が起きると重篤な症状を引き起こすアレルギー症状になってしまいます。
こうした反応が寒さで起きてしまうのが寒冷蕁麻疹なのです。