匂いが記憶を呼び覚ますプルースト効果
20世紀のフランスの作家、マルセル・プルーストは「失われた時を求めて」という7巻のシリーズ作品を書きました。
ドラクエ11の副題もここから取ったのかな、という気がしますが、それはともかく、この作品では、主人公がお茶に浸したマドレーヌの香りから、長い間忘れていた子供時代の記憶を思い出す場面が描かれています。
この描写は、心理学者や神経生物学者を魅了したようで、「特定の香りから意図せず過去の記憶が蘇る」ことをプルースト効果と呼びます。

しかし、匂いで記憶が蘇るというのはどういったメカニズムによるものなのでしょう? 記憶障害となる病気には、その手がかりが隠されているかもしれません。
例えば、アルツハイマー病の患者は、匂いを特定することが困難になってきます。これは病状が進行するにつれて悪化します。
アルツハイマー病の特徴の1つが海馬の悪化です。
そのため科学者たちは、海馬が嗅覚と記憶に重要なのではないかと推測しました。では、そこにはどんなつながりがあるのでしょうか?





























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