ココアは脳に酸素を供給する
脳の酸素濃度を測定するにあたり、参加者はまず5%の二酸化炭素を含む空気を吸い込むように求められました。
5%の濃度は大気中の二酸化炭素濃度(0.04%)の100倍以上であり、この濃度の二酸化炭素を吸い込むと人体は危機を感じ、より酸素を多く取り込む「酸素化」という防衛機能が働きはじめます。
今回の研究では、ココアフラバノールの摂取の有無と、脳における酸素化の速度が注目されました。
結果、上の図のように、前頭葉における高濃度のココアフラバノール(680ミリグラム)を多く摂取した参加者の酸素化は、摂取量が低かった(4ミリグラム)参加者に比べて3倍以上高く、酸素化に要する速度も1分ほど速くなっていました。
前頭葉の酸素濃度は認知能力と密接にかかわることが知られていおり、これまでココアフラバノールに対して報告されてきた数々の認知機能の改善が、酸素濃度の増加によるものであることを示唆します。
しかしより興味深い結果は、認知テストから得られました。