オーストラリアの空港を出発するエアバスA330の速度計測器の不具合が相次ぐ
一般的な飛行機にはピトー管と呼ばれる速度計測器がついています。
ピトー管には中央と側面に小さな穴があり、それぞれの穴から流入する空気の圧力差を測ることで、飛行機の対気速度を計測しているのです。
大型航空機には複数のピトー管があり、主にコクポットの下や翼などについています。
これらすべてのピトー管が同じ数値を示しているとき、パイロットは正しい速度を確信しながら飛行できます。
逆に、数値が一致していないならどこかに不具合が生じているかもしれないのです。
これらの数値は飛行において最も危険なタイミングである離着陸の際に特に重要です。
しかし、2006年の最初の3ヵ月だけでもオーストラリアのブリスベン空港を出発する5つのフライトで、一貫性のない対気速度値が計測されました。しかもこれらのフライト全ては同じ機種エアバスA330によるものだったとのこと。
その後、2013年にも同様の問題がエアバスA330に起きており、ブリスベン空港に緊急着陸しています。
そしてオーストラリア運輸安全局の調査の結果、これらの原因がピトー管内に作られたハチの巣だったと判明。このハチの巣はホウロウドロバチによって作られていました。